ミドリムシを活用した食品や化粧品の販売、バイオ燃料開発などを展開するユーグレナはこのほど、18歳以下のCFO (Chief Future Officer:最高未来責任者)の募集(1名)を始めた。同社では、地球環境や栄養問題をはじめとする社会課題の解決を目指した事業を展開しており、持続可能な社会をつくるための一環としてCFOのポストを設けた。CFOは株主総会や同社が関わる国際会議などに登壇し、SDGs(持続可能な開発目標)などの啓発を行う。(オルタナS編集長=池田 真隆、堀 理雄)

今回募集するCFOの任期期間は、10月1日~2020年9月30日の1年間。応募資格は2020年3月31日時点で、18歳以下で国籍は不問。プレゼンなどをするため、日本語か英語での日常会話が可能で国内在住に限る。

CFO募集の広告。あわせて特設サイトも開設している

CFOの募集に合わせて、同社が2030年に向けたSDGsに関するアクションや達成目標の策定に携わるサミットメンバーも募集する。サミットメンバーは最大10人で、2020年3月31日時点で、18歳以下で国籍は不問。

ユーグレナが18歳以下のCFOを募集したのはなぜか。同社では地球温暖化など環境問題について小学5年生にインタビューした。その模様をウェブで4分半の動画として公開、悪化する地球環境への危機感が語られている。

「会社として未来を変えていくためには、未来を生きる当事者である子どもたちが議論にもっと参加していくべき」と考え、CFOのポストを設けた。

ウェブ動画「未来の大人たちに聞いてみた。」

「自分が大人に無事になれたからもういい、というような考えをもってしまう大人がいる」「一人が関心を持てばもう一人も関心を持って…みんなが関心を持てればそれが良い未来だと思う」――動画では、都内の小学校で環境問題に関するクラブ活動を行う小学5年生4人が、気候変動など環境問題に関して率直な意見を語っている。

動画を制作した背景について、同社経営戦略部コーポレートコミュニケーション課の安間美央課長は以下のように話す。

「(ユーグレナは)健康食品や化粧品事業、バイオ燃料開発など多岐にわたる事業を展開しているが、その背景には、未来を生きる子どもたちのためという共通した目的があるということを伝えたい」

公開から約2週間で動画視聴数は7000回ほど。SNSのツイッター上では「一言一句が重たい」「耳が痛い」「いま企業に求められている素晴らしい要素がつまっている」などの声がよせられている。

同社内では「初心に戻れた」など経営理念の理解を促進する反応があるという。自社のビジョンを社内外に発信するツールの一つとして、動画やSNSの活用が注目される。



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