AIGグループのアメリカンホーム医療・損害保険(以下、アメリカンホーム)は2013年から、沖縄県内の小学生から社会人が出演する市民参加型の演劇に協賛している。同公演の売上から劇場使用料などの経費を差し引いた全額は、地域の小児病棟などに寄付される。同社は社員の半数以上が沖縄で勤務し、本事業は地域貢献活動の一環として取り組んでいる。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

公演の出演者のと同社社長兼CEOの北村浩嘉氏(写真中央)

公演の出演者のと同社社長兼CEOの北村浩嘉氏(写真中央)

この演劇の名称は、劇団O.Z.E公演「飛べ!琉球鳥人」。昨年は7月4・5日に那覇市で公演し、来場者は過去最高となる1,482人を記録した。出演者は一般から公募するという形をとっているため、「表現教育」を通して、コミュニケーション能力や協調性を高めることに役立っている。演劇で自己実現を達成し、同県の文化継承にもなっている。

脚本と演出は県内有数の真栄平 仁氏が手がけ、同氏が率いる劇団O.Z.Eの団員が約3カ月間、出演者を指導する。本番公演前日には、障がい者や高齢者などを無料で招待した。貸切で公演したので、周りの目を気にせずに楽しんでもらった。

同公演の売上から劇場使用料などの経費を差し引いた全額は、沖縄県交通遺児育成会、沖縄県立南部医療センター・こども医療センターに寄付された。

「移動本屋」では、子どもたちが好きな本を選んだ

「移動本屋」では、子どもたちが好きな本を選んだ

沖縄県立南部医療センター・こども医療センターへは、真栄平氏と地元で活躍中のコメディアン「じゅん選手」が訪れた。センター内のプレイルームや子どもたちの病室で、写真撮影、サイン会、お笑いネタ披露などを行った。那覇市内の書店の協力で、子どもたちの年齢に合わせた絵本、コミックなど、約500冊の書籍が「移動本屋」として病棟内に運ばれ、子どもたちが選んだ本をプレゼントするという試みが行われた。

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