日本コカ・コーラとセブン&アイ・ホールディングスは6月5日、ペットボトルの完全循環型リサイクルシステムを構築したと発表した。両社が共同で開発した緑茶製品のペットボトルの原料に、セブン&アイグループの店頭で回収したペットボトルを100%使う。特定の流通グループが回収したペットボトルを100%使用し、同一の流通グループで販売する取り組みは、世界で初めての取り組みだ。(オルタナS編集長=池田 真隆)

完全循環型のペットボトルリサイクルシステム

今回、対象となる緑茶製品は、2017年5月から販売してきた「 一(はじめ)緑茶 一日一本」(500ml、118円)。6月10日から、完全循環型のペットボトルリサイクルシステムで作られた同製品を販売する。販売は、全国のセブン‐イレブンやイトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマート、そごう・西武など、全国21,400のセブン&アイグループ各店を予定している。

今回の連携について、日本コカ・コーラの宍倉麻矢コーポレート&サステナビリティコミュニケーション担当は、「環境への取り組みを強化する中で、両社の意向が合致したため」と話した。

米コカ・コーラは2018年1月に「廃棄物ゼロの社会を目指したグローバルビジョン」を発表。これを受けて日本コカ・コーラも「容器の2030年ビジョン」を策定。2030年までにペットボトル製品の容器原料の50%をリサイクル材にすることを目指し、ペットボトルの回収については、回収したペットボトルをリサイクル材に加工するインフラの整備を政府や自治体などと組み、進めていくとしている。

セブン&アイ・ホールディングスは5月、2050年までのプラスチック使用量などの削減目標を定めた環境宣言「グリーン チャレンジ 2050」を発表した。同社では2030年をめどに、店頭でのプラスチック製レジ袋の使用をゼロにすることを目指している。

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