繊維品の卸売を手掛ける豊島(名古屋市)はこのほど、全国の15歳~49歳の男女1,089人を対象に、ファッションに関する環境意識調査を実施した。その結果、環境に配慮したファッションを取り入れたいと考えている消費者が70%以上に及び、環境配慮型の企業やブランドに関しては、約70%が「イメージが向上する」と回答した。一方で、気にかけなくなった項目については、「流行・トレンド」が最多だった。(オルタナS編集長=池田 真隆)
同調査では、エシカルファッションやサステナブルなど、環境や社会に配慮したファッションを選びたいかという質問については、「そう思う」が19.2%、「どちらかというとそう思う」が52.4%と、7割以上の人が取り入れたいと考えていることが分かった。
理由としては、「社会貢献に興味があるから」、「自己主張・表現のため」、「トレンドだから」などが上がった。女性は各世代共に「社会貢献」の割合が高い一方で、20~30代の男性の約40%は「自己表現・主張のため」を選択した。「トレンドだから」を選んだ割合も30%前後と高く、同世代女性と比べて10%以上も高いことがわ分かった。
ブランドや企業が環境配慮型の素材を使用していると知った場合、企業へのイメージは変わるかという質問には、約70%が「イメージが向上する」と回答した。ファッションを選ぶ際の項目について聞いたところ、 「デザイン」「価格」を選択した人は74%以上だった。次に多かったのが「素材」「機能性」であり、「環境への配慮」は5.3%と低水準だった。一方、気にかけなくなった項目は、「流行・トレンド」が30.8%、「ブランド・メーカー名」が27.4%で、ファッション選びは実利を重視する傾向が強いことが分かった。
今回の調査は、インターネット調査で、洋服を半年に1回以上購入する全国15~49歳の男女1,089人を対象に実施した。調査期間は2019年8月8日~8月27日。