グリーンバード京都チームで早朝そうじリーダーの辻本恵太さん(25)。普段は京都大学大学院に通い、生物学の研究に没頭する毎日を過す。ボーイズシンクロエンターテイメントiNDIGO BLUE(インディゴブルー)にも所属し、活動的な辻本さんの考えるエシカルとは何か聞いた。(聞き手・オルタナS副編集長=池田真隆)
*エシカレとは、エシカルな活動をする彼氏という意味の造語です。


清掃活動をする辻本さん(写真左)


■「知りたいことは全部知りたい」

——グリーンバードの清掃活動を通して得たものは何ですか。

辻本:ボランティア活動を身近に感じることができました。グリーンバードではユニホームを着ながら、月2回掃除する以外に特にルールはないし、自由に活動ができます。

また、この活動は、ボランティアをしたことがない人にとっての「ボランティア初級編」としてもちょうど良いし、出会い目的に掃除に来ても良いと思っている。

雨の日はコミュニティスペースのカフェ(地域の学生が運営するアンテナカフェ)でお茶会を楽しみ、晴れたら掃除する。みんなでワイワイ楽しみながら、掃除しています。

——ボーイズシンクロ団体「iNDIGO BLUE」にも所属し、グリーンバードの早朝そうじチームリーダーです。もともと活動的だったのでしょうか。

辻本:いえ、根は暗いです(笑)。中学生の頃は、クラスの人気グループではなく、一番落ち着いているグループにいましたし、運動部ではなくパソコン部に入っていました。

——現在、積極的に活動していますが、何かきっかけがあったのでしょうか。

辻本:ボーイズシンクロとの出会いは大きいですね。あとは、グリーンバードの活動を行うきっかけになった横尾俊成(グリーンバード代表)さんの、「迷ったら全部やる」という言葉にも勇気づけられました。

ぼくは研究が大好きで、「知りたいことは全部知りたい」という性格です。なので、掃除をしながら街を見て、今まで気づかなかった新しい発見をして、刺激を受けています。

グリーンバード京都チーム。下段中央が辻本さん


普段と異なる視点や意識を持ちながら街を歩きたい

——辻本さんが考えるエシカルとは何でしょうか。

辻本:普段の生活の中にある、社会との接点ではないかと思っています。無償の奉仕活動ではなく、自分がいつも好きでやっていることが、社会との接点になっていることがあります。それがエシカルなのではないかなぁと感じています。

——行ってみたいエシカルデートを教えてください。

辻本:普段と異なる視点や意識を持ちながら、街を歩いてみたいです。例えば、花や生き物、昆虫などを見つけながら、のんびり散歩するデートも楽しそうです。普段は見過ごしていた生き物たちを知れて、街が好きになっていくのではないかと思います。

——全国のエシカノ(エシカルな活動をする彼女)に一言お願いします。

辻本:ぼくがグリーンバードの活動で最も実感していることは、ごみをポイ捨てする人たちへの啓発効果よりも、参加者自身の意識の変化です。参加する前は、ぼくもポイ捨てしたことが何回かありましたが、今では「ポイ捨てアホちゃうか」と思うようになり、気づくとポイ捨てができない身体になりました。

いずれ自分に還ってくる活動をしている人は、自分自身を輝かせています。自分を大切にしながら、エシカルでいれたらいいのではないかと思っています。


辻本恵太 1987/5/30生
京都大学大学院理学研究科生物科学専攻/グリーンバード京都 早朝そうじチームリーダー/ボーイズシンクロエンターテイメントiNDIGO BLUE/まなび代表/フェイスブック/ツイッター