今回「かっこいいおしゃれとは」の寄稿依頼を受け、ファッションやおしゃれは個人の嗜好がまず最初にありきなので、正直難しいなと。

私が学生の頃は(美大生だったこともあり)、いかに個性的になおかつお金をかけないで人と違うものを着るか、ファッションで自分を表現していた面があり、そうすることがカッコイイことだと思っていました。

その当時(何十年も前のことですが)のファッションには、「おしゃれ」と自分で何かを作ったりする「遊び心」があったように思いますが、洋服や物を選ぶ時に「エシカル」や「社会貢献」などのキーワードは私の中には皆無でした。

時代の流れでしょうか、今や大量生産・消費の象徴と言われているファストファッションブランドでさえ社会貢献やエシカルを意識し、価格競争よりもオーガニックなどクオリティ優先を考えるようになってきていることからも分かるように、今の20代、30代の方たちは自分の好きなようにおしゃれを楽しみつつ、エシカルやフェアトレードに興味を示すことが、時代に応じた「かっこよさ」のひとつになって来ているようにも感じます。

また「好きだから着る」、「好きだから買う」は、いつの時代にも「おしゃれ」の基本だと思います。それが自分らしさや個性につながり、自分スタイルが定着するのだと思いますので、フェアトレードのバッグを提供する側として、「エシカル商品だから」買っていただくのではなく、「好きだから、気に入ったから買ってみたらエシカル商品だった」と思っていただけるよう、時代の変化を意識しつつ「かっこいいおしゃれ」に一役を投じたいと思っています。 (寄稿・スルシィ代表 関谷里美)

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