WFTOは世界75カ国・450団体が加盟する機関だ。WFTOの製品ラベルは、手工芸品や衣料品の生産者が多いWFTO加盟メンバーを対象に、生産にかかわる全ての関係者が指針を守っていることを保証する制度だ。
新設した「フェアトレード保証システム」とは、WFTOが定めるフェアトレードの10の指針を守っているかを判別するものだ。自己評価・関係者間評価・外部監査の3段階で確認する。
10の指針とは、以下である。
1・生産者に仕事の機会を提供する
2・事業の透明性を保つ
3・公正な取引を実践する
4・生産者に公正な対価を支払う
5・児童労働および強制労働を排除する
6・差別をせず、男女平等と結社の自由を守る
7・安全で健康的な労働条件を守る
8・生産者のキャパシティ・ビルディングを支援する
9・フェアトレードを推進する
10・環境に配慮する
新制度の認証を受けたことで、ピープル・ツリーのサフィア・ミニー代表は、「衣料品や手工芸品に表示する最初の事例になれたことにうれしく思っている」と話す。「今年4月、バングラデシュで縫製工場が崩壊した事故が起きた。消費者は製品の生産者が適切な環境で働けているのか気にしている。フェアトレードを保証されたラベル付き製品の幅が広がり、普及促進につながればと期待している」。
ピープル・ツリーは、20年以上前にフェアトレードを日本で始め、ファッションの分野でオーガニックコットンとフェアトレードによるサプライチェーンを築いてきた先進的な企業だ。2008年には、オーガニック・テキスタイルの世界基準であるGOTSの認証マークを、途上国で生産される製品として初めて取得した実績もある。