ソチオリンピックでは、反同性愛法でロシアが世界中から非難を浴びた。2020年の東京オリンピックでも、日本の企業や公的機関などにおけるセクシュアルマイノリティ(性的少数派)への姿勢は世界で注目を浴びることになるのは必至だ。(フリーライター・今一生)

日本を訪れる外国人観光客の何割かは、LGBT当事者が占める。彼らから関心を持たれない(嫌われる)商品・サービスのままだと、経済的に大きな機会損失になる。それどころか、他国の市民は日本人と違って「物言う消費者(市民)」であるため、ネット上で世界中に「人権後進国」としてバッシングされれば、自社製品に対して国内外で不買運動が起きる恐れもある。

ワールドカップでゴミを持ち帰ることが好んで報じられるなど、世界中から礼儀で尊敬を集めている日本に対しては、「おもてなし」への期待が大きい。それだけに、LGBT市場に配慮した商品・サービスを生み出すことが企業などに求められている。

そこで、セクシュアルマイノリティに関してビジネスの分野でアプローチをしたいビジネスパーソンや学生を対象にしたワークショップ・イベント「Letibee BUSINESS MEETUP」が8月30日に新宿のLuida Officeで開催される。

参加費は2000円 (懇親会は2500円)で、25人まで予約を受け付けている。主催は、LGBTの結婚に関する悩みを解決する事業を営むベンチャーLetibee(東京・新宿区)。

東京オリンピックを見据え、日本企業がセクシュアルマイノリティ市場へどうアプローチできるのかについて、誰もが知っている大手企業の取り組み事例を紹介しながら、日本で実際にリーチに成功した企業担当者から直接学べるほか、CSRやコンプライアンスの視点から課題と解決のあり方を模索する絶好のチャンスだ。

Letibeeで共同代表を務める林康紀氏は言う。

「このイベントは1回で終わらず、定期的に開催して、参加することで共有した戦略を自分の会社や通学先で活かしたい人たちのコミュニティに育てたい。ワークショップでは、『自分の会社はLGBTの抱える課題に対して何ができるか』を考え、次回までにどんなアクションをするかについて宿題を決めて、再び集まる際に報告するという流れを作りたい」

◆Letibee BUSINESS MEETUP
http://letibee.com/event/letibee-business-meetup-1/