このイベントは、日韓文化を研究する教授によるトークセッション、語学・ドラマ・音楽業界の有識者によるパネルディスカッション、ワークショップの三部構成で行われました。

トークセッションに登壇した、一橋大学クォン・ヨンソク准教授によるお話では、日韓両国で育ち、それぞれの文化を体感した当事者の意見が聞かれました。2000年以降、韓国の音楽やドラマが日本でブームになりましたが、韓国では日本のドラマが盛んにリメイクされたり、翻訳書籍の売れ行きが好調だったり、日本食レストランが増え続けているなど、日本では報道されない事実が多数紹介されました。

家政婦のミタをはじめ2012年は5本、2013年は7本のリメイクドラマが韓国で放送されました。また、村上春樹氏のノルウェイの森は、100刷に迫るほど長い間愛され続けており、韓国大学生必読の小説と言われているそうです。

クォン准教授の分析によると、韓国の文化は「発散力」「情熱的」、日本の文化は「誠実」「ありのままの姿を大切にする」という持ち味の違いがあるからこそ、お互いが興味を惹かれあう関係にあるのだといいます。

一橋大学のクォン准教授。幼少期を福岡で過ごした後1984年に韓国へ帰国。70年代は位置的に近い九州でさえ、韓国を知らない人が多かったという

一橋大学のクォン准教授。幼少期を福岡で過ごした後1984年に韓国へ帰国。70年代は位置的に近い九州でさえ、韓国を知らない人が多かったという

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