――なぜ社会保険労務士になろうと思ったのですか。
太田:大学を卒業してからある県の外郭団体で事務として働いていましたが、やりがいを感じることができず、つまらなく感じていました。自分の存在価値を見出すためにモノ作りの職場でも働きましたが、実際に生計を立てることは難しく、社会保険労務士を目指しました。
当時は、終身雇用が当然、女性は家庭に入るものといった風潮がありました。そのような時代に、職場で男性と同等に仕事をするには、まず、国家資格が必要だと思ったからです。社会保険労務士とは、中小企業の経営者を事務的・精神的な面からサポートする仕事です。今は困っている人を助けることができ、とてもやりがいがあります。
――事務所設立の経緯を教えてください。
太田:試験に合格した後、社会保険労務士の開業サポートをする塾を開いていた先生と出会い、事務所の設立を勧められたのがきっかけです。1992年に開業し、2010年に法人化しました。2013年現在は、9人が働いています。