出版事業を通じた社会貢献を目指し、環境問題やソーシャルビジネス関連の書籍を主に発行している英治出版(東京・渋谷)。同社が目指すのは「出版社」ではなく「パブリッシャー」である。出版ビジネスの本質は「版を出す」ことではなく、「パブリックにする(公にする)」ことだ。この思いに至ったとき、二つの視点が生まれた。

一つは、パブリックにすることが目的であれば、手段であるメディアは柔軟に選択すべきであること。もう一つは、パブリックとは日本国内に限定されないことである。インターネットの普及によって、世界は狭くなった。いまやパブリックとは、地球全体を指している。地球規模の視点で解決しなければならない社会問題が多く出現するなか、同社では本業を通じた社会貢献活動を目指すようになった。

その姿勢を最も顕著に表すのが、「ダイアログ・フォー・ザ・インデペンデント・プラネット」 (DIPシリーズ)だ。BOPビジネス、システム思考やソーシャルイノベーションに関する書籍のシリーズである。出版プロセスも画期的で、出版目的に賛同する人々から出資を受けて発行するブックファンド方式を採用している。出資者の小さな思いが出版を通じて問題提起や情報提供を行うことで、明日への「対話」につながるようにとの願いが込められている。

同社は、プラン・ジャパンを通じてブルキナソファのマモーナちゃんに対する応援や、アフリカ等に英語の絵本を送るプロジェクトなども行っている。東日本大震災では、小冊子『災害時のこころのケア』を10万部制作・無償配布した。原田英治社長は「当社は想像力を刺激しあう仲間の集まり。かかわるすべての人の想像力を刺激したい」と話す。

理想の社員像は、「やりたいことを自由な発送で思い描き、夢やアイディアを仲間と共有し、育てていく。そんなクリエイティブな仕事を、私たちと共に楽しんでいける人を求めている」(原田社長)だという。(オルタナ編集部 赤坂祥彦)







会社名 英治出版 株式会社
住所 東京都渋谷区恵比寿南1-9-12 ピクトレスクビル 4F
業種 出版業
HP http://www.eijipress.co.jp/


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