社会貢献をテーマとした就職ナビサイト「世界を変える就職ナビ(セカナビ)」が今年2月にオープンした。
同サイトでは、業種や業界別で就職先を決めるのではなく、関心のある社会問題や身に付けたい能力から企業検索が可能である。また、利用者が内定を獲得し、同サイトに報告する度に3万円がカンボジアの学校建設費用として寄付される。100人が就職を決めると、カンボジアに300人が通える学校1校が建設される。
カンボジア教育省と連携しており、建設した学校の運営は現地で公務員が派遣され行われる。
現在、セカナビには貧困問題や環境問題、HIVなどあらゆる社会問題の解決に動いている企業が5社掲載されている。掲載企業は年末までに30社に増やす予定である。
運営するペイフォワード(東京・新宿)の代表取締役橋本博司さん(33)は20歳の時にバックパッカーとしてカンボジアに訪れたことがきっかけで、カンボジアの教育問題の現状を知った。
「夢がある子どもはたくさんいたのに、教育機会がない子どもがほとんどだった。一方、日本では教育機会は恵まれているが、夢を持っていない子どもが多かった。この両方の問題を解決したいと想い、セカナビを立ち上げた」と設立の経緯を話す。
「セカナビでは、業態や業種を問わずに関心のある社会問題から企業を検索できる。動機が明確なので企業とのマッチング率も高くなるのではないかと期待している。また、就職活動をすることで社会貢献にもなる。これをきっかけに学生には就職活動に対しての視野を広げてほしい」と話す。(オルタナS副編集長=池田真隆)
セカナビ