宮城県石巻市田代島の地元漁師らが7日、「田代島にゃんこ・ザ・プロジェクト」を立ち上げた。東日本大震災によって被害を受けた島の復興を目的とした支援基金で、一口一万円から申し込みが可能。申し込みの謝礼として特産のかきや猫グッズが送られる。目標数は15000口で、10日現在までに、約1000口の申し込みがあったという。
田代島は110頭もの猫が住む”猫島”として有名だ。昨年には1万2300人が訪れ、全国一の観光客増加率を記録した矢先の地震だった。観光業をはじめ、かき養殖や漁業も壊滅的な被害を受け、復興にかかる費用は1億5千万円にのぼる。もともと島民82人のうちの約8割が65歳以上であることから、復興までには3年から5年を要するという。
そのような危機的状況の中、地元漁師が立ち上がった。5月ごろから話し合いをはじめ、6月7日から基金の受付を開始した。メンバーのなかにも、津波によって家が流され、収入もゼロの状態が続いているものもいるという。
事務局を担当する岩間一男さんは、「この基金がテレビなどに取り上げられてから、電話が鳴り止まず、分単位での申し込みがある」と語る。いまだ、医療不足やライフラインの復旧が急がれている状況だが、この基金を通じて、島の復興を実現していきたいとしている。
■「にゃんこ・ザ・プロジェクトホームページはこちらから!
http://nyanpro.com/index.html