旅行代理店のユーレックス(東京・赤坂)では、今年6月にドイツ・ベルリンで開催される「ベルリン・プライド」へのツアーを日本で初めて売り出した。ベルリン・プライドは1979年から毎年開催されているヨーロッパ最大級のLGBTの祭典で、パレードには80万人以上も集まる。ストレート・アライ(※人権の平等化や男女同権およびLGBTの社会運動の支援や、ホモフォビアへの異議を投げかける異性愛の人々)はもちろん、どんなジェンダー・アイデンティティの人でも参加できる。(今一生)
ツアーは、多言語を使えるLGBTの現地日本人スタッフをつけた6月19日~24日の6日間で催行される。非営利団体ベルリンCSDと提携しているため、現地ではさまざまな観光情報も得られる。
LGBTフレンドリーなホテルに宿泊でき、公式のクロージング・パーティにも参加できる。セクマイのメッカであるベルリンには、LGBTカラオケバー、レズビアン図書館、ゲイ美術館や劇場、夏のフェスティバル、ゲイコメディーまである。
ユーレックスでは、問い合わせにもLGBTのスタッフが対応してくれる。同社スタッフによると、「ゲイコミュニティはベルリンでは生活の一部になっている」という。
「ドイツでは、メルケル首相が党首のキリスト教民主同盟も2012年までゲイパレードの一つ『クリストファー・ストリート・デイ』のスポンサーになってフロート車(※パレードで乗る飾りのついた車)を出していましたし、社会民主党は現在もフロート車を出してイベントに参加しています。ベルリンは市民の10%以上がゲイで、市長もゲイ。小さい頃からいろいろな人がいるとわかっているのでLGBTフレンドリーの市民も多く、差別が少ないのです」(同社レインボーチーム・スタッフ)
同社では今年の応募状況を見て、来年もレインボーツアーを企画したいそうだ。なお、このツアーは応募者が10人以上集まれば催行され、4月11日に応募が締め切られる予定だ。関心のある方はユーレックスのホームページからお早めにお問い合わせを。
●レインボー☆ツアー「ベルリン・プライド」6日間
http://www.german-ex.com/contents/rainbow.php