慶応義塾大学の学生からなるTo2Bag(トゥートゥーバッグ)プロジェクトは2月12日、ファッション業界の裏側を描いたドキュメンタリー映画の上映会を開く。来場者には、途上国の生産者が製作したトートバッグをプレゼント。アクセサリーを作るワークショップも行い、バッグを自由にアレンジできる。(学生団体S.A.L.=藤岡 咲季・慶応義塾大学法学部2年)
To2Bagプロジェクトは慶応義塾大学公認の学生団体S.A.L内にあるプロジェクトチームだ。同団体には200人ほどが所属しており、学生たちは映画製作やフリーペーパーの作成、ジュエリー作りなどいくつかのチームに分かれている。To2Bagプロジェクトでは、バングラデシュで作られたカバンやポーチの販売を通して、途上国の労働問題を啓発する活動を行っている。今回のイベントでは途上国の現状を学び考えるだけではない。自らの思いを手作りアクセサリーに込めて形にするというアクションまで行う。
■世界と繋がる今だからこそ、知らなきゃいけない事実がある
上映する映画は、「ザ・トゥルー・コスト〜ファストファッション 真の代償〜」。同映画では、華やかなファッション業界の裏側で、過酷な環境で働く生産者を描いた。
映像の中には、工場からの汚染水で皮膚がただれた女性や、2013年のバングラデシュで起きた縫製工場の崩落現場など衝撃的なシーンの数々が映し出される。
同イベントでは、S.A.L内のエシカルジュエリープロジェクトに所属する学生たちが「エシカル」なジュエリーやコーヒーの販売を行う。これらの商品は品質そのものだけでも勝負できるほどのこだわりがある。
ピアスは、プロのデザイナーが監修しており、ピンクや紫のジュエリーが放つ輝きが耳元にそっと上品さを演出する。コーヒーは高級品種のアラビカ種を用いており、当日はその試飲も行われる予定だ。
■何気ない「日常」を「エシカル」な瞬間へ
来場者には、バングラデシュの生産者が製造した「To2Bag」という名称のトートバッグが配布されるが、そのバッグをアクセサリーで自由にアレンジするワークショップも行う。「タッセル」という糸を束ねたアクセサリーを作る。
To2Bagをアレンジするワークショップは、購入した商品に愛着を持ち長く使ってもらいたいという思いから始まった。これまでに、染料で染めたり、青森の伝統工芸さき織りの布からリボンを作ったりと、様々な手法でアレンジしてきた。
タッセルは刺繍糸やビーズを用いて作られるアクセサリーでコツさえつかめば誰でも簡単に作ることができる。特にカジュアルなジュート生地のクラッチバッグに合わせて、エスニックな雰囲気を楽しむのがオススメのスタイルだ。
ただ単に商品を購入するのではなく、自らの手を動かす。そうすることで、商品に思いが込められる。そしてその一品が大切なものになるようにとプロジェクトのメンバーは願っている。
いつもの何気ない日曜日を、ちょっぴり「エシカル」な瞬間に変えてみませんか。
【ザ・トゥルー・コスト上映イベント】
とき:2月12日(日)午前の部 10:00〜12:30 午後の部 13:00〜15:30
ところ:新宿賢者屋(JR新宿駅西口徒歩6分、都営大江戸線新宿西口駅D5出口徒歩2分、西武新宿駅徒歩4分)
参加費:1600円(トートバッグまたはクラッチバック、コーヒー、軽食、映画鑑賞料込み)
*クラッチバックをご選択の場合は別途200円追加となります。
*タッセルワークショップは参加希望制で400円となります。
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