10年間使われていなかった建物を3人の若者が改装し、街おこしの拠点にするプロジェクトが千葉県富津市金谷で実施されている。3人の若者はこのプロジェクトのために、金谷地区に移住した。

金谷では、のんびりとした時間が流れるという


プロジェクトで改装されている建物はホテル&フラワーハウスとして利用されて、約1500坪の大きさである。その建物をアトリエ兼コワーキングスペースである「KANAYA BASE(カナヤベース)」として設立する。

上の建物を改装して、カナヤベース(下)とする


カナヤベースは、クリエイターやアーティストなど、ものづくりをしたい人のベースキャンプとなる。すべての部屋から海が見渡せて、晴れた日には富士山も見る事ができる。iMacやロックミシンなどの制作工具も取り揃えてあるので、旅行気分で立ち寄りながら、制作活動をすることができる。

現在は、有志の若者たち3人が中心となり、2月から建物の掃除やペンキ塗りを行っている。「作業の合間には地元の人から、野菜や肉などのサシイレを頂いている」と語るのは、カナヤベースプロジェクトのプロデューサーの金子愛さん。

金谷地区の人口は約1500人。高齢者が多く、若者が流出していく問題を抱えている。金谷全体の小学生の総数はわずか40人である。しかし、金谷には海と山が近くにあり、自然とともに暮らす時間を過せるという。

金子さんは「この建物は金谷の中心にある。10年間閉鎖されていたので、金谷地区全体が寂しくみえていた。ここを拠点に、居住するクリエイターたちと共にリノベーションしていきたい」と意気込む。

金子さんは金谷に移住して、高齢者の生活の知恵に刺激を受けているという。「カナヤベースに来たクリエイターらと、地元の人をつなげるハブにもなりたい。金谷に住む人の生活の知恵を体感してほしい」と話す。

金谷の岸から見える夕陽


カナヤベースは8月4日にオープニングパーティーを開催する予定である。現在、入居者募集中である。(オルタナS副編集長=池田真隆)


KANAYA BASE

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