オルタナはこのほど、別冊「72組織 わがパーパス」を発行しました。省庁・自治体・株式会社・非営利組織(大学や病院を含む)など72組織のトップに、パーパス(存在意義)を執筆していただきました。その一部をご紹介します。
住宅づくりは生活づくり、団らんづくり
私は京都の伏見という町で生まれ育ちました。思春期を迎えた頃、高齢だった祖母が車椅子生活を余儀なくされたことを機に、実家をバリアフリーにリフォームしてもらうことになったのです。
それは私にとって、大工さんたち、職人と触れ合った初めての機会であり、住宅を創る、創り変えることは、住む人の心や生活に寄り添うことであるということを知りました。
それからしばらくして母も体調を崩したことで、さらにバリアフリーや人体に優しい住居に関心を持つことになり、子供の頃から手先が器用だったことも手伝って10代で職人の世界に入ることになりました。
厳しくも楽しい10年の下積み期間を経て、自分らしい住宅を提案していくため、27歳の時に地元・伏見で工務店として独立することになりました。お客様の人生に思いを馳せることでその生活に寄り添った提案を行い、自分が考えたものが形になり、そこで暮らすお客様に喜んで頂ける。
こうしたことに確かな充実感を覚えられるのが、私たち住宅提案業の醍醐味だと感じています。
私たちが拠点を置く伏見では高齢化が進む一方で、若年ファミリーも一定数いらっしゃいます。そうした地域で住宅提案業をしている中で感じざるを得ないのは、これまでのような大量生産・大量消費の住宅づくり、家具づくりではもはやこれからの時代の豊かな暮らしは生み出せないということです。
…続きは「alterna別冊 72組織 わがパーパス」をご覧ください。