こちらの映像はあるイベントの幕開けとしてフィンランドで行われた、大晦日のカウントダウンの様子だ。
WDC Helsinki 2012: New Year’s Eve of Design from WDC Helsinki 2012 on Vimeo.
そのイベントとは、世界中から選ばれた一つの都市を中心に開催される国際的なデザインフェスティバル「ワールド・デザイン・キャピタル」だ。デザインを生かしてより良い都市にするため、国際インダストリアルデザイン団体協議会と国際グラフィック団体協議会が2008年から実施している。
2年に一度開かれ、第一回はイタリアのトリノ、第二回は韓国のソウル、そして第三回となる今年はフィンランドの首都ヘルシンキがモデル都市に選ばれた。
「Open Helsinki – Embedding Design Life(開かれたヘルシンキ~暮らしに根付いたデザイン)」をテーマに、一般公募から採用されたイベントがフィンランド国内で300、海外で140も開催される。
例えばヘルシンキにあるデザインミュージアムギャラリーでは、110人の応募者から選ばれた12人のデザイナーが椅子や靴などの作品を展示する。展示は毎月異なり、ワークショップも開催される。また今年の春に完成予定の「静寂のカンピチャペル」は、宗教を限定せずに「静けさを提供する場」を目指し、文化の多様性を主張している。
このように単なる「モノ」のデザインだけではなく、サービスやシステムにも焦点を当てて福祉や教育、自然環境などにおける新しい取り組みが一年を通して紹介される。その中には日本が抱える課題を解決するヒントが見つかるかもしれない。(オルタナS特派員=木村絵里)
■ワールド・デザイン・キャピタル2012