都内を中心に新しい文化となりつつあるシェアハウス。様々なシェアハウスが生まれている中で、とても面白い活動を始めたシェアハウスがある。その名も「Tsuchi Lab.(ツチラボ)」まず名前から何故ツチラボ?と誰もが思ってしまうところを実際に住人の田村 篤史さんに伺ってみた。

田村さんが当時ツチラボを始めたとき、田村さんたちは皆同学年で、社会に出て2年目だった。そこで田村さんたちは、「自分たちの世代というのは、これからどんどん芽が出ていく段階、すなわち種の状態であり、その様々な種が育つ肥沃な土壌をこのシェアハウスという場で作りたい(Tsuchi)。そして、その場でシェアを通じて、出会う人たち同士が化学反応を起こし、人生をちょっぴり豊かにできる実験をしていきたい。そんな研究室のような場所(Lab)。」というコンセプトから「Tsuchi Lab.」という名前が名付けられたそうだ。

そんな素晴らしい理念を持っているツチラボだが、もう一つ他のシェアハウスにはない大きな特徴がある。それは住人三人全てが人材系の企業で働いているということだ。そして、そのスキルを活かしながらなにかできないか?とミーティングを重ねた結果出てきたのが「東京就活基地」。地方の就活生が東京に出てきて就活をするには、費用という面でハードルが高い、遠ければ遠いほど、長く滞在すればするほどお金がかかってしまい、その時点でフィルターがかかってしまう。その地方就活生にとって、その大きな問題を解消するためにツチラボを開放し滞在できるようにし、その間、人材系の様々なスキルを持った住人と話すことによって、就活生が抱える悩みも少しでもクリアに出来ればと考え生まれたプロジェクトである。



今回の「東京就活基地」は学生向けのプロジェクトだが、これから20代の「種」である社会人の方に向けても、本当にやりたいことはなんなのか?を改めて考える場を提供したり、そしてそのやりたいことをTsuchi Lab.を通して支援するプロジェクトなど、これからどんどん動き出す予定だ。シェアハウスという「場」、そこに住む住人のスキルを最大限活かしながら走り始めた「Tsuchi Lab.」の動きから目が離せなくなりそうだ。(オルタナS特派員=北川義樹)