子どもから大人までがエネルギー創りに参加できる自然エネルギー100%の社会を目指し、ソーシャル・エネルギー・カンパニー みんな電力(東京都港区)では、ユニークな切り口でエネルギーの情報提供を行っている。2011年には、人気モデルやアイドルを巻き込んだ「エネギャルが世界を救う!エネギャルプロジェクト」を発足し、幅広い層の関心を集めている。(オルタナS特派員=南雲友里恵)

エネギャルの一人、モデルの道野あんなさんは、茨城県出身の高校3年生。東日本大震災のとき、地元が大きな被害を受けた。特に電気が使えないことによる生活への影響は大きかった。自分にも何かできることはないか。それをきっかけにエネルギー問題に関心をもち、ネットで片っ端から情報を集め行動を起こした。

エネギャルの道野あんなさん(左)と永峯恵さん(右)


2011年11月には、エネギャルプロジェクトの一環として仙台エコエネルギー学園で、ソーラーパネル設置の資格を取得。「エネルギー学園では、まだまだ私のような若い人が少なかった。これからはもっと若い人たちがエネルギー作りの仕事に関わっていったらいいと思う。学校でも広めていきたい」と語った。

エネギャルプロジェクトでは、人気番組「恋のから騒ぎ」にも出演したアイドル永峯恵さんがMCを務めるエコバラエティ生放送番組「エネともTV」も人気を博している。

堅苦しくない親しみやすい演出で、一般の人々のエネルギーに対する意識を高めることが目的だ。お笑い芸人から専門家まで様々なゲストと一緒に、節電・発電をはじめとしたエネルギー問題のなかから、最新のニュースをピックアップして毎週発信している。クイズ形式や大喜利、恋愛トークも盛り込み、視聴者はツイッターからも参加することができる面白さが人気の秘密だ。

自らエネともTVのネタ探しや取材も行っている永峯さんは、普段の生活でも、ソーラーバッテリーを使って「創エネ」活動をしている。

永峯さんがオリジナルで可愛くデコったソーラーバッテリーと、付属の扇風機


「毎日何ワットつくれたかを確認するのが楽しみです。こんど親戚とピクニックに行くときに、子どもたちにソーラーバッテリーを持たせて、みんなで一緒に電気をつくる楽しさを実感したい。ソーラーバッテリーは、ただ持っているだけで、電気をつくることができるのが魅力」と語った。

エネギャル発信の事業を行うことで、渋谷のギャルや秋葉原のオタクなど意外な層からの支持も増えたそうだ。また活動を継続していくうちに、エネルギー業界の専門家からの注目が集まっているのを実感している、とみんな電力の大石英司代表は言う。

「エネルギーは、これまで一部の人間だけのものだった。しかし、これからは違う。太陽光、水、風、地熱などの自然エネルギーなら、私たちの住む地球から身近に得ることができる。技術革新によって、子どもでもおじいちゃんおばあちゃんでも、だれでも簡単につくることができるようになっている。これからは、一人一人が自分の使う電気を自分でつくる時代になっていくだろう」
みんな電力では今後もさまざまな角度から事業を拡大予定。携帯コンテンツ会社との提携も検討中だ。みんなが楽しんで電気づくりに参加できる、自然エネルギー100%の地球環境にやさしい社会の実現を目指す。


みんな電力 http://minden.co.jp/

エネともTV
http://www.enetomo.com/enetomotv/enetomotv.html

毎週水曜日 21:30~ http://akasaka.tv/enetomotv.html