東日本大震災で被災されました方々には、心よりお見舞い申し上げます。

イタリアでも、震災直後から日本の様子は連日のようにテレビで報道され、巷では胸を痛めた多くのイタリア人達から「何か日本のためにしたい」という声が少なからず聞かれるようになりました。

Action for Japan Day

















その一方で、イタリア在住の日本人達は、遠くで何も出来ないもどかしさや無力感に悶々としていた中、きっと遠くからでも何か出来る事はあるはずだとひとつになり、 昨年5月22日にトリノ市、ピエモンテ州、ミラノ領事館など多くの方々からの協賛を得て、チャリティーイベント“Action for Japan Day”を開催しました。

私達の住むトリノは人口100万人に満たない街で、在住日本人は約300人と言われています。この街でジャパンフェスティバルが開催されるのは初めての試みで、主催した在住日本人はもちろんのこと、手伝ってくれた多くのイタリア人ボランティアもみんな最初は手探りでした。
開催にあたり、街へビラ撒きに出ると「あなたの家族は大丈夫?」と聞いてくれたり、店頭ではポスターを目立つ場所に貼ってくれたり、バールでコーヒーの代金を受け取らないでくれたり、普段の生活では見落としていたイタリアの人達の優しさに、改めて心が温まるのを感じる事が出来ました。

イベントでは、一番人気だったおにぎりやお惣菜の屋台をはじめ、 書道や武道のデモンストレーション、子供のための折り紙や紙芝居、大人向けの囲碁や盆栽教室など、盛りだくさんの内容になりました。特に屋台では、テーブルに並べる暇もなく飛ぶように売れてしまい、お昼時の12時には何も残っていませんでした。3時のおやつ時に販売する予定だったたこ焼きコーナーでは、待ちきれない人たちの行列が出来るほどでした。最終的には、別日に行ったコンサートや街頭募金なども合わせて、200万円近くを集める事が出来ました。

あれからちょうど一年の節目に、 その時の大勢の来場者からの応援メッセージをお届けしたいと思います。
まだまだ日本で困難な状況にある被災者の方々に、イタリアからの思いが伝わる事を願っています。

なお、義援金は岩手県の震災孤児基金へ送られました。
子供達が大きくなったら、イタリアにも来てくれる事を願いつつ。



曲:Stand Alone 坂の上の雲より
作曲:久石 譲
ソプラノ:森 麻季

イラスト&写真(イタリア):Alessandro Bioletti
動画&写真(東北):西村 清佳