日本での利用者数が1000万人を超えるフェイスブックを活用した企業の社会貢献活動が増えてきた。アメリカン・エキスプレスの被災地支援プロジェクト「フレンズ・オブ・ジャパン」をはじめ、「いいね!」の数に応じた寄付や植林活動も広まっている。

アメリカン・エキスプレスの「フレンズ・オブ・ジャパン」

アメリカン・エキスプレスは、東日本大震災を受けて、フェイスブックを活用した被災地支援プロジェクト「フレンズ・オブ・ジャパン」を2011年8月から2カ月間展開した。日本の公式フェイスブック上で応援メッセージを募り、1メッセージにつき1ドルを震災復興支援に寄付する。

世界中から54万人以上が参加し、約4200万円をジャパン・プラットフォーム(東京・千代田)に寄付し、被災地支援に役立てられた。キャンペーン前は、日本のフェイスブックページの「いいね!」の数は約1万だったが、キャンペーン終了時の10月には約6万にまで増えたという。

モンゴル・セレンゲは、過去の大火災で森林の約70%を失い、植生の草地化や森林の回復が危惧されている

エイズ孤児支援NGOプラス(東京・品川)は、世界エイズ孤児支援デーキャンペーンの一環として、同団体のフェイスブック上で「いいね!」ボタンが押されるごとに、30円が同団体に寄付されるキャンペーンを開始した。家電、オーガニックコスメなどの製造・販売を行うイデアインターナショナルが、協賛している。同社では、社内有志がCSRチームを発足し、2008年からプラスの支援を行ってきた。

ITを活用した環境ビジネスに取り組むラウル(東京・新宿)は、同社のフェイスブックページの「いいね!」10件につき、1本を植樹するプロジェクトを2012年2月から展開。これまでに1600を超える「いいね!」を獲得し、160本がモンゴル・セレンゲで植林される予定だ。

社会課題や環境問題の解決に向けた「いいね!」という共感の輪がさらに広がることを期待したい。(オルタナ編集部=吉田広子)



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