ポート(東京・新宿区)は11月13日、国内初の遠隔診療プラットフォームサービス「ポートメディカル」を始めた。同サービスでは、ITを通じて医師の診療行為を受けられるもの。高血圧症、高尿酸血症、高脂血症をはじめ、約10種類に限定して診療が受けられるが、今後は範囲を拡大していき、2016年3月までに利用者数10万人を目指す。(オルタナS副編集長=池田 真隆)
厚生労働省が発表した、「情報通信機器を用いた診療(いわゆる「遠隔診療」)について」(平成27年8月10日)では、「遠隔診療についても、現代医学から見て、疾病に対して一応の診断を下し得る程度のものであれば、医師法第20条等に抵触するものではない」としている。
この流れを受け、同社では、ユーザーがスマートフォンなどを利用し医師から診療行為を受けられ、必要に応じて医薬品の受け取りを可能にする取り組みを始めた。医療業界においては、地方における医師・看護師の不足、医療費の削減、予防医療への取組みなど、様々な課題に直面している。
ポートメディカルでは、高血圧症、高尿酸血症、高脂血症をはじめ、約10種類のカテゴリーに限定して、診療行為を行う。ユーザーは、病院に行かなくても、医薬品の配送まで受けることができる。地理的な問題や時間的な制約などが原因で、病院に行くことが困難であったユーザーは、医師にインターネット上で相談することができる。
全ての症状において遠隔診療で行うことは難しいため、医師が診療を行う中で、十分に診断名を特定できない場合については、直接対面による診療を推奨している。同社は、2016年3月中に利用者数10万人を目指すという。