朝早く起きると、1円が寄付されるアプリ「Morning+(モーニングプラス)」のリリースに向けた実証実験が6月上旬から開始される。
このアプリの使い方は一般的な目覚まし時計と同じで、アプリをダウンロードしてアラームをセットするだけである。SNSでのログインや、ユーザー登録は必要ない。セットした時間になり、アラームを止めて起床したユーザー一人につき1円が協賛企業から、社会貢献活動を行う団体へ寄付される仕組みである。
この仕組みが実現可能なのか6月上旬から2週間ほどかけて検証実験を行う。早起きしたユーザー一人につき、開発者でフリーランスエンジニアの佐藤拓也さん(30)が自腹でコンビニの募金箱に寄付する。
佐藤さんは「最低でも1万人のユーザーを集めたい」と言う。
アプリ開発の背景には、佐藤さん自身の早起きが苦手なことがある。大学の授業に出られずに留年した経験もあるほどである。朝、どうすれば早く起きれるのかが長年の課題だったという。佐藤さんは2011年10月に、苦手な早起きを克服できるMorningBomb(モーニングボム)という目覚ましアプリを開発した。
そのアプリでは制限時間内にアラームが解除できないと「反省文」が自動送信される仕組みであった。しかし、約4000人いたユーザーからはペナルティが厳しすぎるとの理由から使用を中止する人が続出し、100人ほどにしか支持されなかった。
この経緯があり、モーニングプラスを開発するときには、ペナルティを気にしながら起きるのではなく、「気持ちよく起きる」ことを追求したという。
そして、考えついたのが早起きで寄付できる仕組みである。佐藤さんは「楽しく、充実した気分で起きれることが魅力である。生活リズムを変えることなく、ただ目覚まし時計のアラームを変えればいいだけなので、より多くの人に使ってほしい」と話す。(オルタナS副編集長=池田真隆)