無添加住宅(兵庫・西宮市)は6月1日から、住宅建物全体を対象とした業界初の「シックハウス保証」を始める。住宅完成引渡し後3年以内にシックハウス症候群を発生した場合に、症状が改善するまでメンテナンス(再工事)を保証する。

今年4月に累計竣工数1300棟を超えた同社の無添加住宅


入居前からシックハウス症候群の疑いがある場合や、施主が調達した家具などが発する化学物質が原因と想定される場合など数種の特例を除き、同社の竣工前検査で合格したSタイプ(シックハウス症候群対応・推奨標準仕様)とCタイプ(化学物質過敏症対応仕様)の住宅を保証。同社と代理店が無償でメンテナンスを実施する。

住宅の高気密・高断熱化や化学物質を含む建材の増加を受け、シックハウス症候群は1990年後半から社会問題化している。03年には有害化学物質のうち2物質に対する規制が導入されたが、他にも有害化学物質があることから業界全体の対策は十分とはいえない。

このため、同社は壁材にしっくいや天然石を使用するほか、米からつくる「米のり」や動物の骨や皮からつくる「にかわ」を建具やフローリングの接着剤として使用。より安全性を厳しくした自社調達によるオリジナル部材による家づくりを展開し、着工数を増やし続けている。今後はさらに、独自のシックハウス保証を実施することで顧客の安心感を高める。(オルタナS関西支局特派員=神崎英徳)