東日本大震災によって、学生の就職活動にも影響がでている。被災した東北の就活生に対して特別対応を行うベンチャー系企業の情報を発信するプロジェクト「リクサポ」が立ち上がった。

 プロジェクトを立ち上げたのは、この春学習院大学を卒業した春日博文さん(23)。もともと企業のリクルーティング支援の活動を行っており、企業の人事担当者とのつながりがあった。東日本大震災発生後に、周りの同世代の友人が被災地へボランティアへ行ったり、募金活動を行う姿を見て刺激を受け、このプロジェクトを立ち上げた。東北の就活生にも就職活動の機会を平等に設けるのがねらいだ。

 現在、リクサポのページ(http://rikusapo.jp/)には、東京・関西のベンチャー系企業75社の情報が掲載されている。ページには1日1000PVのアクセスがあるという。企業によって特別対応の内容は様々だが、例えば「新卒一括採用ではなく、通年採用に切り替える」「Skypeを使った面接の導入」などがある。

 今後は東北地方の大学のキャリアセンターと連携し、現地での会社説明会などを行う予定だという。3.11を境に学生の就職活動はどう移り変わるのか。企業側の採用の姿勢も問われている。(オルタナS 猪鹿倉陽子)