個人間で被災地への物資支援が行えるウェブサイト「Toksy(トクシー)」が話題だ。運営するのは今年2月に立ち上がったシステム開発を行う株式会社オンザボード。震災後一ヶ月でサービスを開始し、現在までにおよそ4100人の会員登録があった。サイト上では、毎日200から300品ほどの物資が配送されているという。

このサービスは、まず出品者が自分の支援できる物資をサイト内で紹介、それを希望する被災者側が配送依頼を出し、出品者が送料を負担した上で被災地に送るという仕組みだ。被災者側からのリクエストも可能で、「宮城県石巻市在住です。近所の避難所になっている体育館の方の希望でタオルケットと食器お願いします。」といった投稿が1日に50件ほど寄せられる。この声に対して、実際に物資が提供されるなど、被災者からの直接のニーズをもとに物資支援ができるのも大きな特徴だ。

開発から運営までをほぼ一人で担当する山下博巨さんは、「いまも一日100人のペースで会員は増えているが、企業としてやっている以上、長期的に継続するために収益化を考えていかなくては」と語り、更なるユーザーの拡大とともに、出品者が負担している配送料の値下げや、企業の協賛を募ることなど、サイトの継続をもとに長期的な支援をしていきたいとしている。(オルタナS 高橋遼)