「ZAMBIKESバンブーバイク」という竹製の自転車がある。アフリカ南部の内陸国ザンビアの自転車ソーシャルベンチャー「ZAMBIKES」(ザンバイクス)では、地元ザンビアで生育した竹を用いた本格的なロードバイクフレームを製造・販売している。

バンブーバイクフレームを作るザンビアの労働者


日本での輸入代理店であるザンバイクス・ジャパンを運営するアライアンス・ファクトリー(東京・墨田)では、竹製自転車フレーム「ZAMBIKES バンブーバイクフレーム」の販売を通じて、ザンビアでの雇用創出と貧困からの脱却を支援している。

竹の持つ独特な「しなり」と優れた「振動吸収性」は、でこぼこ道や長距離のツーリングにおける疲労の蓄積を抑え、より快適な乗り心地を実現している。

また、専用のジグを用いて精度高く組み上げられ、竹パイプの接合はエポキシ樹脂に浸したサイザル麻の繊維を幾重にも巻きつけて強力に固定されている。主要な接合部には内部にアルミ管を組み合わせ、本格的なロードバイクとしての使用にも耐える。

さらに、走行時の急な雨などへも対応できるよう、フレーム全体に耐水・耐候性の高いポリウレタン樹脂のクリアコートを三層にわたって施している。

環境への負荷の小さいサスティナブルな素材を用い、ザンビアに新たな雇用と生活改善のチャンスを生み出しながら生産される「人と地球にやさしい」自転車だ。

この販売によってザンバイクスが得る利益は、職業訓練や更なる雇用の拡大、工場の増設などに再投資される。

失業率が高く、医師不足で妊産婦の死亡率は日本の78倍、乳児死亡率は日本の34倍(unicef統計)で、公共交通も整備されていないザンビアでは、職を得るにも、学校へ通うにも、水を汲むにも、「距離」が大きな障害となる。

自転車があれば、通勤や通学の範囲は格段に広がり、水汲みの時間も大幅に短縮できるため、水汲み仕事から解放された子どもたちが学校へ通える。また、医師が村々を自転車で周回し、急病人を自転車で安全に運べるようになれば、医療事情も劇的に改善する。

なお、このバンブーバイクフレームは、ZAMBIKES Japanオフィシャルサイトから購入できるほか、取扱ショップ(実店舗)でも完成車として購入できる。(今一生


●ZAMBIKES Japanオフィシャルサイト
http://www.zambikes.jp/

●ZAMBIKESバンブーバイクフレーム取扱ショップ一覧
http://japanzambikes.blogspot.jp/2012/05/zambikes.html