アフリカ大陸南東部に位置する国マラウイ。その首都リロングウェの近郊に位置するザピタ村には医療機関がなく、一番近いチテゼ保健センターからは15km も離れている。
村内では、保健調査員が教会で実施する5歳以下の子どもたちの定期検診以外の医療ケアを受けることができず、妊娠した女性たちは医療ケアのない出産を不安に感じている。
緊急の事態が発生しても誰も対応できず、母子共に亡くなってしまうことも珍しくなく、牛車を使って保健センターに来る妊婦もいるが、保健センターへの道中で出産を迎えてしまうケースもあるという。
そこで、京都市の公益社団法人日本国際民間協力会(NICCO は、マラウイの人々が自分たちで急患を搬送できるよう、救急自転車導入プロジェクトへの支援を募っている。
寄付12,000 円につき1 台の自転車が購入され、希望する村人へ有償で貸し出される。また、40,000 円の寄付で、 マラウイの農村部で急な病気や怪我に苦しむ人々を 医療機関に運ぶ足となる、担架付き救急自転車1台を 導入できる。
その自転車をタクシーとして使いビジネスを行うことで、救急自転車の運用費が捻出される他、村人の収入創出にもつなげられる。自転車は、村人たちで管理組合を結成し、大切に運用していくという。
なお、寄付により導入された自転車には個人・法人のお名前を掲示することが可能。あなたの名前プレートが付いた自転車が、急患やお客を乗せて、マラウイの大地を走ることがあるかもしれない。寄付は同プロジェクトのホームページから申し込める。(今一生)
●マラウイ 命をつなぐ自転車プロジェクト
http://www.kyoto-nicco.org/project/malawi/cat66/malawi-cycle.html