世界中にある6000もの言語のうちこのまま何もせずにいると、将来そのうちの半数がなくなっていく。そんな問題に対して、オーストラリアで150人ほどしか話さない「Iwaidja(イワジャ)」語を学べるアプリ「Ma! Iwaidja」が登場した。
オーストラリアの言語学者らのチームが開発したこのアプリ、1000単語と400のフレーズが入っている。それぞれイワジャ語と英語に対応しており、辞書としても教材としても活用できる。
機能としては、発音を聞く、録音する、自分なりの翻訳を加えるなど単純なものだ。しかし、最終的にこのチームではイワジャ語のオンラインデータベースをつくることが目標とのこと。
実際にデータベースを作成し、オンラインで言語の情報や知識などを共有することができるようになれば、その他の言語でも応用できるようになるだろう。現地の人にとっても言語学者にとっても良いことが生まれそうだ。
英語などの言語を学ぶためのアプリは多く存在する。しかし、絶滅の危機に瀕する言語を学ぶアプリは非常に珍しい。ちなみにこの問題に関してはグーグルも「Endangered Languages Project」として取り組んでいる。今回のアプリのように社会的な問題に対してテクノロジーを活用していく動きをこれからも応援していきたい。(オルタナS編集部=佐藤慶一)
・Ma! Iwaidja