この活動は、2009年から開始している。4歳~12歳の子どもを対象にした絵を描くワークショップを16の施設で実施し、延べ1000人が参加している。ワークショップで描いた絵をアクセサリーやバックなどの商品にプリントし、1000円~3000円で販売する。これまでに約2000ドルほどが奨学金として寄付されている。

商品には、子どもたちの絵が描かれている

トーへが成立した背景には、創業者のグエンさんと、妻であり共同経営者であるガンさんがスペイン・バルセロナでピカソの絵に出会ったことがある。ピカソの作品に魅了された二人はある言葉に衝撃を受ける。

「ラファエロのように描くには4年かかったが、子どものように描くには一生かかった」

この言葉を見た二人は、子どもたちが持つ創造性を確信する。こうして、トーへが立ち上がった。トーへとは、ベトナムの米粉および天然色素から作られる、「遊べて食べられる」伝統的な玩具のことだ。子どもたちの遊びが、事業につながるという点が似ていることから名付けられた。

親が枯葉剤の影響を受けると、子どもが精神・身体的な障がいを持って生まれる。障がいを持つと、学校に通えなくなり、家に引きこもりがちになるという。ガンさんは、「枯葉剤が原因で障がいを持った子どもたちの可能性を伸ばしたい」と話す。

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