学生団体LGBT Youth Japanは今年3月、ニューヨークへのスタディツアーを行った。ツアーでは、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーなど性的マイノリティーの総称)支援を行う先進企業や団体を訪れた。今回は、若者の自殺防止団体「The Trevor Project」を訪ねた。

The Trevor Projectは世界138ヵ国、約10万人のユースが参加している若者の自殺防止や危機管理を行う団体。主な活動として、電話でサポートする「The Trevor Lifeline」、メッセージを提供しサポートを行う「The Trevor Chat」、LGBTQに関する情報を提供する「The Trevor Text」がある。なかでも、「The Trevor Lifeline」は24時間対応しており、1998年の団体設立からこれまでに受け応えをした数は、トータルで40万件にものぼる大規模なサービスだ。

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同団体の代表のサンドラさんは、「たった1人の大人がLGBTQの若者に対応すれば自殺のリスクは30%も低くなる」と、驚きのデータを紹介した。

私たちは、日本の現状についてプレゼンテーションを行い、その場に来ていた団体のボランティアも交えて質疑応答や、アメリカ・日本の現状に関する意見交換やディスカッションを行った。

それを通して、データと数字が大切だということを再認識した。私自身もデータをみて「何とかせずにはいられない」と感じた1人だったので身をもってデータこそが人々を巻き込むことができるものだと思った。

よく当事者が声を上げていく過程で「結局それって自分のためだけにやってるんじゃないの?言ってるんじゃないの?」「自分が生きやすい社会のためって独りよがりじゃない?」と言われてしまうことがあるかと思う。だが、そうではなく社会にある諸課題の1つとしてLGBTQのトピックを扱っているという捉え方を多くの人に分かってもらう、そして多くの人がその意識で課題に取り組むようにするためにはデータ・数字というのはキーアイテムになるものだと感じた。

【「LGBTスタディーツアー in New York 2016 報告会」】
とき:2016年5月5日(木)13:30 – 16:00(開場13:00)
ところ:エムワイ貸会議室 高田馬場 東京都新宿区高田馬場1-29-9 TDビル3F(受付4F)Room C
参加費:500円(会場費・資料代)
言語:日本語
定員:80人
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