山本太郎・参院議員が、31日午後に開かれた「秋の園遊会」で天皇陛下に手渡した手紙の内容は、「原発問題や子どもの被ばく問題」であることが明らかになった。関係者がオルタナS編集部に明らかにした。(オルタナS副編集長・池田真隆)
関係者によると、山本議員は「原発は労働問題。被ばくしている子どもが心配です。お力添えをほしい」という趣旨の手紙を手渡した。手紙を受け取った天皇、皇后は「分かりました」と返事したという。
山本議員は、今年7月の参院選挙で当選した。以前から「原発問題を調べていくと見えてきたのは、労働問題ともつながっている」と主張していた。
オルタナS編集部のインタビュー(今年8月)では「作業員は、低賃金、長時間労働を強いられています。心に余裕ができないため、社会問題と向き合えない、そのような労働環境で働かされているのです。そこでは、過労死もあります。この国では、高い税金を払えば、労働者を使い潰すことも認められているのでしょうか。原発問題は労働問題です。使い捨てられる人がいて、はじめて成り立つものだからです。労働問題を解決しないと、原発問題は解決できません」と答えていた。
「秋の園遊会」は天皇、皇后両陛下主催で31日午後、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれ、プロ野球巨人終身名誉監督の長嶋茂雄さんや、80歳でエベレスト登頂に成功したプロスキーヤー三浦雄一郎さんらが天皇や皇族と懇談した。天皇が招待者の並ぶ列の前を回られた時、山本参院議員が天皇に直接、手紙のようなものを手渡した。天皇は受け取ったが、すぐにそばにいた侍従長に預けた。