ソフトバンクモバイルは8月26日、NPOサポートセンターとの協力で、NPO向けに「モバイル・ファンドレイジング」をテーマにしたセミナーを開催した。NPOの募金活動を、強化することが狙いだ。資金を募る前に、3つの問いと向き合うことが重要だと見えてきた。(寄稿・NPOサポートセンター=笠原 孝弘)

参加者に講演する山元代表=26日、ソフトバンクモバイル本社で

参加者に講演する山元代表=26日、ソフトバンクモバイル本社で

セミナー講師は、ファンドレイジング戦略の専門家であるNPOマネジメントラボの山元圭太代表。彼はNPO法人かものはしプロジェクトの日本事業統括ディレクターを務めた経験から、募金活動に必要なプランニング手法「5W1H理論」を提唱し、NPO業界に広めている。

山元代表の講演から、募金活動を始める前に3つの問いと向き合うことが重要だと見えてきた。

1つ目は、「Why(何のために?)」。あなたのミッションは何か?集めたお金でどんな成果を生み出すのか。やりきる根拠と覚悟があるか?募金活動をはじめる前に、これらを社会に約束できなければならない。

2つ目に、「When(いつ集めるのか?)」という中長期計画を立てること。必要以上に募金が集まっても、あなたの活動の適正規模以上にお金は使う事が出来ないだろう。企業は利益や売上から計画を立てるが、NPOはまず約束する社会的成果を設定し、支出計画、それから必要な収入計画(募金額)を立てる順番で考えなくてはならない

3つ目は、「What(何を集めるのか?)」。募金活動のリーダーは、ミッション達成に向けて、お金以外の必要な資源も集めなければならない。例えば、募金活動を一緒にやってくれる仲間や、サポーター集めを忘れてはならない。必要なリソースが揃う事で、結果的に寄付が集まるのだ。

残りの「5W1H理論」のwho、where、howはぜひ以下のスライドでご覧いただきたい。30秒ほどで、寄付が完了する「かざして募金」は対面ファンドレイジングにとても強いサービスだ。まずは3つの基本を押さえ、ターゲットを設定し、寄付者の行動をデザインすることで成果が出てくるであろう。

同セミナーは、ソフトバンクモバイルが提供する「かざして募金」の普及活動の一環として開催された。同サービスは、同社のスマートフォンを契約している場合、携帯電話利用料金の支払いと一緒に寄付ができるものだ。同社以外のスマートフォンでは、クレジットカードでの支払いとなる。

2014年8月末までに、「かざして募金」への登録申し込みをした非営利団体限定で、利用料金が6カ月間無料になるキャンペーンを実施している。利用・登録申し込み方法はこちら