商品をお金ではなく、「愛」や「知恵」、「時間」などで売る、オンラインセレクトサイトが2月27日にオープンする。そのサイトでは、商品を購入するために、お金を支払うのではなく、「商品への思いを綴った文章」「販促につながるアイデア」などを提供する。この独特なルールで、商品に「お金以上の価値」を感じてもらうことを狙う。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

without money saleのサイト

WITHOUT MONEY SALEのサイト

同サイトは、「WITHOUT MONEY SALE」。3つの独自ルールが設けられている。1つ目は「出品者は公募」、2つ目は「毎回1つの商品が出品される(販売個数も事前に設定)」、そして3つ目は、「その商品はお金では買えず、愛や 知恵、時間など、お金以外のものとの交換によってのみ手に入る」である。

3つ目のルールであげられている、愛とは、「商品への思いを文章に書く」ことなどで、知恵は「販促改善や新規開発につながるアイデア」のこと、時間は、「商品を作った人に弟子入りすること」などを指す。

第一弾の商品は、amritaraプロデュースの徳重紅梅園「鶯宿梅の幻の梅干し」。鶯宿梅は、1200年の伝統を誇る古来品種の梅。その鶯宿梅を無農薬栽培し、無農薬の紫シソ、天日塩だけを原料に、9年間樽の中で熟成させた。

この梅干しを、購入する方法は「愛で買う」「知恵で買う」「時間で買う」の3種類。「愛で買う」には、梅干しへの愛について原稿用紙3枚にまとめる。「知恵で買う」には、梅干しを盛り上げるアイデアを3つ提供する。「時間で買う」には、2時間ほど、宮崎県徳重紅梅園の生産者徳重文子さんの梅への想いを聴き、梅干しづくりを学ぶ。

販売個数は、限定10個。同サイトを手がけたのは、電通ソーシャルデザインエンジン クリエーティブディレクターの並河進氏。ほとんどのモノがお金で価値を測られてしまう時代だが、「ほんとうは、多くのモノには、お金では測りきれない、お金を超える価値があるはず」という思いから、この企画を考えたと言う。

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