空き家が多い山梨県は、「住みたい田舎ランキング全国1位」を獲得するほど人気の地域でもある。NPO法人ふるさと回帰支援センターが田舎暮らし希望者を対象に行った2014年の移住希望地の1位に、山梨県が選ばれた。その理由として「首都圏から比較的にアクセスが良い」ことが挙げられる。田舎暮らしについての定期的なセミナー開催や、2013年6月から移住相談・就職相談ができる「やまなし暮らし支援センター」の開設により、求人情報の提供や紹介までも出来るようになったことも要因として大きいという。
空き家をどうにかしたいと考えている人と、田舎での定住を望む人を結び付けることはできないのか?そこで利用したいのが「空き家バンク」である。
空き家バンクとは、空き家の賃貸、売却を希望する人からの情報を、空き家の利用を希望する人に紹介する制度である。空き家の有効活用を通して、「地域住民と都市住民の交流」「定住促進による地域の活性化」を図ることを目的としている。公益社団法人山梨県宅地建物取引業協会が甲州市や南アルプス市等、県内15区町村に業務提供を行っており、売買・賃貸借契約などに不慣れな人にも安心して手続を行うことが可能だ。
しかし実際は定住希望者に対して供給する空き家が足りていないのが現状だ。空き家バンクに情報を登録していない物件も多い。住宅は余っていて、住みたい人もいる。両者のミスマッチを繋ぐためには、単なる物件仲介だけではなく、細やかなサポートが必要とされているのだろう。
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