先日、ドキュメンタリー映画「セヴァンの地球のなおし方」を見た。1992年にリオデジャネイロで行われた地球サミットで「伝説のスピーチ」を行ったカナダ人女性、セヴァン・スズキが母親になった今、環境破壊を止めることを訴えている映画だ。

セヴァン・スズキ

どうやって直すかわからないものをこれ以上壊し続けるのはもう止めてください」――20年前、リオデジャネイロで開催された地球サミットで、会場の各国代表の前で訴えたセヴァンは当時12歳だった。心打つスピーチは一世を風靡した。

20年がたち、母親になったセヴァンの言葉で最も印象的だったのは、次のくだりだ。

地球は自力で生き残れる。私たちが望むのは幸せで健康な生活です。大切なのは生活の質と健康、そして子供なんです。だから私は自己中心的に自分たちを、どう救うかを考えていきたい

彼女は、親が子供のことを想う気持ちこそが環境問題の希望である、と説いている。

なぜ、環境問題に取り組むのか。私自身、改めて考えさせられた作品であった。(オルタナS 猪鹿倉陽子)