中国電力が上関原子力発電所(山口県熊毛郡上関町)の建設に向けた作業を続行している。継続しているのは発破作業や土壌採掘など、地盤データの調査作業 だ。原子炉の設置には最終的に国の許可が必要だが、上関原発ではまだ許可が下りていない。同調査は、その許可申請のために行われているもので「耐震安全性 に関する申請内容の更なるデータ充実を図るため」として、2010年7月29日からの追加作業を続けている。

中電広報部によると、「準備工事とは、海洋埋立や敷地造成のことで、調査とは全くの別物。調査は地盤のデータを採取し、より地震に強い原子力発電所を建設するために継続している」という。

震災後の3月14日、山口県が中電に「準備工事について慎重に検討」するよう求めた。翌3月15日に中電は準備工事の中断を発表した。

だが、調査作業の中でも地下の岩石や土砂が運び出されており、準備工事に該当する敷地造成との境界は不透明だ。東京電力がレベル7の原発大事故を起こし、世界中から批判を浴びているにもかかわらず、中電の原発建設に向けた方向性は全く変わっていない。

原発政策の見直しは今後の日本、世界にとって必須であり、中国電力に対しては今後ますます企業倫理が問われることになるだろう。(オルタナS 殿塚建吾)