広島、長崎の原爆、核実験、原発、ウラン鉱山、劣化ウラン弾など、世界に無数の被爆者を生み出し、福島第一原発事故では、再び悲劇が繰り返された。こうした世界各地のヒバクシャ者を撮り続けてきた６人の日本人写真家（森下一徹、伊藤孝司、桐生広人、豊﨑博光、本橋成一、森住卓）の写真による「世界ヒバクシャ展」は、国内だけでなく、海外でも、台湾、韓国での写真展開催や、プラジル、ラオスでの国際会議の際の展示で大きな反響を呼んできた。戦後70周年であり、安保法制で平和への関心が高まっている今こそ、この「世界ヒバクシャ展」を観ることによって、広島、長崎、そして世界の被爆者の思いを、写真を通じて感じ、核と被爆の真実を知ることができるのではなかろうか。東京での単独の写真展としては戦後60周年の2005年以来10年ぶりとなる「世界ヒバクシャ展」が開催される。（高馬 卓史）
写真は被爆者の藤原モトヨさん
NPO法人「世界ヒバクシャ展」は、核のない世界の実現に貢献するため、2020年までに世界100カ国でこの写真展を開催することを目指している。
測りきれない将来への不安
同NPOは、平和の新しいムーブメント「Yes Peace!」の呼びかけを始めており、開催期間中のトークでは、森下美歩・代表が、写真にまつわるエピソードや被爆者の思いとともに、今後の取り組みも紹介する。
【世界ヒバクシャ展】
とき：９月11日（金）～15日（火）午前10時～午後５時半
ところ：本立寺（東京都品川区東五反田３―６−17 03-3441-4659）
とき：９月20日（日）～23日（水）午前９時～午後５時
ところ：勝楽寺（東京都町田市原町田３―５−12 042-722-3147）
＊いずれも入場無料
＊トーク 勝楽寺では、20日（日）、22日（火）両日、午後２時～３時半に森下美歩・代表のトークを行う
