「メーカーも消費者も双方が幸せになれるモノづくりを進めていきたいと考えています。そうする事で繊維業界だけでなく、自然環境にもプラスに働く流通ができてくれば、何よりうれしい事です」――RDF(Re-DesignFactory)を立ち上げた福屋剛氏はそう語る。
福屋氏がこのように話す背景には、大量生産・廃棄を繰り返す業界のあり方に疑問を覚えたことがある。福屋氏は、もともと繊維商社に10年ほど勤めており、決算を迎えるたびに商品を大量に処分する機会を何度も目にしていた。
繊維製品の廃棄は日本だけで年間170万トン、世界では8000万トンが廃棄処分されている。福屋氏は繊維業界にエシカルな風を吹き込みたいという思いで、製品化されずに眠っていた上質な糸や生地を使い、製品を世の中に送り出すことにした。
RDFは、「シンプルでエシカルな暮らし」を提案するインテリアブランド。デニムの聖地である岡山県で生まれた。デザインコンセプトは、「ベーシックでタイムレス、だけど遊びごころは忘れない」とし、国内で年間約170万トンも廃棄されている繊維原料を生かしてデザインする。
RDFがクラウドファンディングで挑戦中のプロジェクトは、1000mの高級岡山デニム生地を使ってクッションやバックなど4つの製品を作ろうというもの。このデニム生地は、フランスに高級ブランドとして輸出するために作られた生地の余り。廃棄寸前の生地を、デザインの力で再生させ、これからの暮らしのあり方を提案したいという想いから、RDFは、クラウドファンディングで一人ひとりの個人に支援を呼びかけた。
・RDFのクラウドファンディングプロジェクトは、「Makuake」で10月30日18時まで実施している。詳しくはこちら
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