前ウルグアイ大統領のホセ・ムヒカさんは1月25日、同国で講演し、「お金を使い過ぎると、人生の時間がなくなる」と話した。同講演は、世界一周中のピースボートがウルグアイの首都モンテビデオに寄港したことを記念して開かれた。愛用のビートルに乗って港に到着したムヒカさんは、「時間の尊さ」を伝えた。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

清貧に暮らすのは、モノをたくさん持たずにシンプルな人生を送りたいからと話した

ムヒカさんは、ピースボートがウルグアイに寄港したことを歓迎し、同国を「南米一公平な国」と紹介した。同国は1916 年に南米で最も早く女性に離婚できる権利を与え、男女平等選挙を実現させた。ムヒカさんは、「100年前から教育を公的機関が行っていて、まだ決して完全ではないが、差別や人権問題も少ない」とした。

「テクノロジーの爆発と消費主義により世界中で苦しみ、戦争で亡くなっていくのは一番貧困な立場にある人たち」とし、これからの世代の責務は、「この地球の自然を守ること、お互いの紛争をなくすこと」と強調した。

時間の尊さについても触れた。「人生の時間はスーパーでは買えない。お金でモノを買うときは、あなたがそのお金を稼ぐために人生の時間を使っているということで、さらにお金を生まれさせるために払っている」と主張した。

そして、「お金に惑わされないで」と続け、「その金を使い過ぎると、人生の時間がなくなってしまう。利益とマーケットが一番ではなく、その上に人生、命がある。時間はお互いの気持ちを確かめ合うためのもの」とまとめた。

講演の最後に、「人に受け入れられるためだけに生きるのではなく、自分の思うことをやってみて」と伝えた。

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