2月18日から、伊勢谷友介氏が8年ぶりに監督を務める映画「セイジ―陸の魚―」が公開される。本作は、人が人を救うことの難しさを描いた辻内智貴のベストセラー小説「セイジ」を、伊勢谷氏が5年の月日をかけて映画化したものだ。伊勢谷氏は現在「REBIRTH PROJECT」を通じて、環境問題や社会問題に関するプロジェクトを展開しているが、「セイジ―陸の魚―」の映画化の話が発端となり、同プロジェクトは始まったという。



映画のあらすじはこうだ。

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まだバブルの熱気が残っていた時代。学生最後の夏休みを迎えた「僕」(森山未來)は、適当に就職先を決めて、一人自転車旅行に出かけ、旧道沿いに立つドライブイン·HOUSE475 に辿り着く。
普段は寡黙だが心を捉える言葉を持つ店主のセイジ(西島秀俊)と、夜な夜な集まる個性的な常連客たちに何故か強く惹かれた「僕」は、いつのまにか住み込みで働くようになる。「僕」はセイジのことがもっと知りたくて、彼の周辺を密かに探り始めた矢先に、平和な日常を一瞬で吹き飛ばしてしまう凄惨な事件が起こる・・・。
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試写会で、伊勢谷監督は「セイジは地球を月ぐらいから見ているような視点で俯瞰的に物事を捉えている。けれど、多くの人は、『僕』のように人間社会のモノサシで物事を捉えている。この映画は、普段みなさんがどういう視点で物事を捉えているかによって見方が大きく変わる」とその面白さを熱く語った。

また、「会社にぶらさがって文句だけを言ってていい時代は終わった。セイジは行動しないことを選んだが、私は行動していかないといけないと思う。REBIRTH PROJECTはそのひとつ。これからは、会社のあり方も”いいアイディアに対して人が集まっていく”というふうに変わっていくだろう」(伊勢谷氏)と時代の変化を説いた。

「セイジ―陸の魚―」は18日からテアトル新宿ほか、全国で順次公開される。ぜひ多くの若者に見ていただきたい。(文/オルタナS特派員 猪鹿倉陽子 写真/オルタナS特派員 森本洋子)