2011年3月11日に発生した東北大震災の時期に合わせて、北海道江別市では「えべつ脱原発芸術祭」が開催されている。今回で7回目を迎える。この芸術祭は、江別市を代表する文化発信基地でもある劇場兼カフェギャラリーの「ドラマシアター ども」に集う人々が自主的に企画、運営しているものだ。(安倍 隆)
脱原発への思いを、絵画や写真、立体造形、書、詩、キルトなど、様々な形で表現した作品が、ギャラリーに所狭しと並んでいる。今回出展している作家は約40名、プロの作家ばかりでなく、今回初めて作品を作った人もいた。
この芸術祭は、脱原発への思いを作家が自分なりに表現したものを、作家同士や来場者と共有することを目的としているので、芸術性が高い低いという評価とは関係なく、誰もが参加できる芸術祭となっている。
会期中には、関連した映画の上映や、作家や来場者との交流会なども開かれ、会場は連日にぎわいを見せている。
江別市には、震災以降に福島や東北、関東などから避難や移住した親子も多く住んでいる。そのため同様の境遇を持つ人々が集い、語り、楽しむ場になっていることも、芸術祭が地域に根付いて続いている理由となっているようだ。
東日本大震災から7年目を迎えた今、原発の問題に向き合い、様々な考えに触れるためにも、足を運んでみてはいかがだろうか。
【第7回えべつ脱原発芸術祭2017 未来までずっと・・・創る人の表現で・・・つくる、みらい】
期間:2017年3月5日(日)~4月2日(日)10時~19時 (月曜日休み)
会場:ドラマシアター ども(江別市2条2丁目7-1)
入場料:無料
主催:つくるみ委員会
ドラマシアター ども