d-career(ディーキャリア)は12月2日、発達障がいがある社会人向けに強みを生かす自己啓発セミナーを開く。同セミナーには、発達障がいがありながら活躍するゲストを迎える。生きづらさを感じている当事者が強みを生かすにはどうするのか話し合う。(オルタナS編集長=池田 真隆)

発達障がいがある当事者の人生をヒントに、凸凹を生かした生き方を考える

厚生労働省は2018年4月1日から、企業の障がい者の法定雇用率を現行の2.0%から2.3%に引き上げる。この流れを受けて、ディーキャリアでは発達障がいがある社会人の就労を加速させるために企画した。

発達障がいがある人は他者とコミュニケーションを取ることなどが困難で、自身は努力しているが、「怠けている」と指摘されることもある。

ゲストに迎えるのは、発達障がいがありながらも活動を続ける3人。著書の累計販売数は5万部に及び「発達障がい経営者」として知られるアズ直子さん。不登校やひきこもり向けに、お互いのいいところを探して応援するワークショップを開いている冠地情さん。聴覚障がいとADHDがある「くらげさん」と発達障がいがある「あおさん」の障がい者夫婦が登壇する。

ゲストの1人である冠地さんは高校時代、20代、30代で引きこもりを経験している。生きづらさを感じる要因について、「人間関係」と指摘。

生きづらさを抱えている人たちに足りないものとして、人とのコミュニケーションの楽しさに気付くことだとし、お互いのいいところを探し合うワークショップを開いている。この場は、当事者にとって、利害関係などのしがらみがないサードプレイスとして機能しているという。

冠地さんは、生きづらさを抱えている若者へ、「他者評価、社会評価の割合を減らし、嫌われること、否定されること、孤立することから生まれる人間関係の喜びを増やしましょう」とメッセージを送る。

「無言の圧力で自分の人生を諦めてしまうことや思考停止になってしまうことは、もったいない」と言い切る。「少数派には少数派なりの生き方がある」とし、「多数派の論理の中にいると一見安定しているが、内心は周囲に気を使い不安定な人も多い。一見不安定だが、ドキドキワクワクな自分を主人公にする生き方の方が私は良いと思います」と述べた。

同セミナーはすでに満員だが、ライブ中継を行う予定。イベントの公式サイトはこちら


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