シドニーの街

 はじめまして、オーストラリアはシドニー在住の小山理紗です。 2011年1月に夫の都合で東京を離れ、引っ越しをしてきました。証券会社に就職をし、情報サービス会社で人事・CSRを担当した後に、いまは主に日本人を対象としたメディアでマーケティング、そしてオルタナS支局員を担当しています。

 3月11日の東日本大震災。皆さんのご家族やご友人は大丈夫でしたでしょうか。ママ友から教えてもらったUstreamの映像から流れてくる母国で起こっていることがただただ信じられず言葉がでませんでした。大切なご家族やご友人を失われた方々、被災されている方々に心より、心よりお見舞いを申し上げます。

 遠く離れていてもおもう気持ちは一つ。在豪の日系コミュニティーを中心にチャリティイベントも盛んに行われています。 先日行われたシドニーの観光スポットマンリーで開かれた「折り紙街頭募金活動」。なんと500人を超える日本人が集まりました!雨が降る寒い日に実施となったため人がくるかな・・・と思ったら、このことを聞きつけ2時間離れたところから来たオージーも!「ホームステイをしてお世話になった人と連絡がとれない」と心配そうに多額の寄付金をおいていかれていました。

 オーストラリアでも震災発生後より頻度はかなり減ったものの、原発に関連して報道が続いています。実はオーストラリアは核燃料原料となるウランは世界最大の埋蔵量。しかし、国内に安価な石炭が豊富にあるため商業発電用の原子炉はありません。今まで何度も温暖化対策のためにも原発建設は検討されてきましたが、改めてジュリア・ギラード首相は「原子力エネルギーは我が国にはふさわしくない」と明言しました。

 一方、食品への放射能物質への検査は、輸入量に占める日本産食品の取り扱いが究めて少ない(主にノリと冷凍の魚介類のみ輸入しています)ことから、他国ほど注力されていないものの、日本食レストランは来店者が激しく少ない時は前年比の半分以下に落ち込むと風評被害に悩んでいます。日本食糧店では、日本米だけ在庫が減るなど買占めも行われている様子です。

 話は代わり、私は社会人になってからというもの、サステナブルという言葉とは全く無縁の毎日でした。三食コンビニ弁当、タクシーはもちろんのこと、ストレスのはけ口として衝動買いも当たり前。そのような私がサステナブルを少しずつ意識し始めたのは、28歳、「母になった」ことでした。
 
 

マンリー海

 「私たちの暮らしをこのまま続けていくと、地球が2.4個も必要」。エコロジカルフットプリントと呼ばれるこの考え方を知ったとき、ハタと当事者になり自分の子供が大人になったとき地球があるのかと考えさせられ(遅いですよね・・・)そして自分の生活にいかに3M(ムリ・ムダ・ムラ)が多いかと気がつきました。

 とはいっても、いきなりディープなエコロジストになれるわけでもないけれど、できることからコツコツと、をモットーに、無理なくできるサステナブルライフにチャレンジしたいとおもいます。幸いにしてオーストラリアは、食糧自給率240%という驚異的な数値をほこり、パートタイム正社員という働き方は当たり前で、一見とってもサステナブル(ほんとかどうかは、これから紐ときます!)

 次号から、事業を創る社会人として、3歳の娘を育てる母として、そして一人の女性として♪。他のコラム担当者の方と比較してちょっぴりお姉さんだけど(注:オバさんではありません(笑)、オーストラリアの事例をご紹介しつつ、仕事や子育ても含めたサステナブルライフを考えていきたいとおもいます。もしこのような話を聞きたい!などのご意見・ご質問もお待ちしておりますので是非編集部までお寄せください!これからどうぞよろしくお願いします。
(オルタナS 小山理紗)