肌に優しく通気性や耐久性に優れたシルクの特性をマスクに活かそうと、若者向けに着物を展開するブランド「巧流」(コール、東京・江東)が絹マスクを発売した。着物を手縫いで仕立てる和裁士の技術を活用し、柔らかく肌にフィットする付け心地と繰り返し使える耐久性にこだわった。サイズは性別や年齢に応じて5種類の大きさに対応し、価格は生地素材や色の違いなどにより1980円から2980円(税込)の幅がある。(堀 理雄)

着物職人が開発した肌に優しく、洗える立体マスク

光沢のある生地が特徴のシルクは、引っ張りに強い耐久性や通気性、紫外線カットなどの機能を持ち、衣料素材としてだけでなく、健康・医療分野からも注目されている。

今回開発された絹マスクは、和裁士独特の「くけ」と呼ばれる技術で表にほぼ糸を出さず、一本糸の手縫いで柔らかく肌に優しい仕上がりを目指した。手縫い用の糸はあえてポリエステル素材を使用し、繰り返し洗っても縮みやほつれが出にくいよう耐久性を高めた。

サイズは5種類、色は白、藍、朱、茶などがある

マスクを開発した巧流合同会社は、2019年に元山巧大・元山誠也両代表が兄弟で立ち上げた。父であり和裁士の元山巧氏が和裁技術の振興や教育に長年尽力してきたことを踏まえ、自身も和裁士である兄の巧大氏と、美容業界でキャリアを積んだ弟の誠也氏で「着物業界にイノベーションを」との思いで着物販売事業を展開している。

今回の絹マスクは、キャリア40年におよぶ巧氏の和裁職人としての技術を生かして開発。ブランド「巧流」の販売力を通じて、和裁職人に新たな仕事を生み出すことも目指していく考えだ。

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