「もうドキドキです。予選ではお父さんが息が出来なくなったっておっしゃったけれど、私たちももう……」応援団にも緊張が走る。息をするのを忘れないでくださいね!とジョークを飛ばすと、みなさん笑顔で「とにかく気持ちが通じるように応援します」と答えてくれた。
僕らも精一杯信じて応援すると約束をしてそのときを待った。
予選の数字を見ながらメダルに絡むの絡まないの、とあれこれ予想をするのは正直好きではない。しかしそういう報道陣が多いのは構造上仕方がないのかもしれない。
効率よく需要のある結果を報道するためにはそういう考え方も必要なのだろう。
僕は受験業界に関わって長いが、数字では説明の出来ないミラクルを何度も体験している。人間の力は計り知れない。