東日本大震災が発生して今年で2年となる。警察庁の発表では、死者15881人、行方不明者2668人にのぼる。震災で被災された方々には心からお見舞い申しあげると共に、復興に尽力されている皆様には安全に留意され、ご活躍されることを、オルタナSを代表してお祈りさせて頂きたい。

振り返ると、復興支援に携わる若者たちは批判と賛同の両方を受けてきたのではないだろうか。震災当初は、「今、知識も経験もない若者が動いても何もできない」「被災地に行っても足手まといになるだけ。食料や水は被災者の物だからボランティアは消費するな」などという声が、特にインターネット上で見受けられた。

しかし、この声とは対照的に、動き出す若者たちがいた。東北に縁もゆかりもないが、「今、動かないと後悔する」と東北へ向かった。中には、就職活動を捨てた者、内定が決まっていたが入社を断った者もいた。専門的なスキルはないが「何かしたい」という思いだけを持って復興支援にかけた。今でも、彼らは東北での活動を辞めていない。

彼らの情熱と反比例し、日を追うごとにボランティアの数は減少した。震災当初の大型連休には、被災3県合計で1日1万人を超すボランティアが駆けつけていた日もあったが、昨年の12月以降は1日1000人を切っている。

被災状況により異なるが、漁業が復旧した地区もあれば、まだ壊滅状態の地区もある。儲かっているのは、大手ゼネコンだけで、仕事がなく、自殺してしまう人が続出する地区もあるという。

この現状の中、東北で活動する若者たちは何を思っているのか。今までの2年間の取材を通して、印象に残った例をあげて明らかにしたい。


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被災地出身で東京在住者のジレンマ 西丸亮


去年はもう1年、今年はまだ2年 志田淳


入社を辞退し、復興支援 矢部寛明


いつかは母親もこっちへ 東北で生きがい見つけた23歳 煙山美帆


大学卒業し東北移住 この1年間で気付いたこと 三井俊介


「震災がきて救われた」中学生に言わせてしまう日本の現状


311から1年半 復興支援若手リーダーが集結、復興を考える


復興支援の経験生かし女子大生がケニアとパレスチナで震災ワークショップ開く 


「震災が起きたとき何もできなかったから」北大1年が震災映画を上映


金沢だからこそできる支援のかたち 金沢大で震災ドキュメンタリー上映会


情報集めて地域復興へ、学生たちも協力 「大槌みらい新聞」


被災地で唯一撮った一本松が教えてくれた写真家としての役割


「試しに俺の船乗ってみろ」唐桑の漁師、若者に呼びかけ(前半)


東北の子どもたちと過した夏「第二のふるさとができた」