6月30日(木)に稲城市立平尾小学校で同校児童に対して、都内の大学生が被災地でのボランティア経験を話す特別授業が行われた。

この日は平尾小学校の5年学級が防災教育を学ぶためのお泊り学習の初日であった。5年生児童75人に対して、三井俊介さん(法政大学4年)・池田真隆さん(立教大学4年)が約1時間半にわたり岩手県陸前高田市広田町でのボランティア体験談や自主制作した現地でのドキュメンタリー動画を公開した。授業タイトルは「みんなで創ろうミツメルBook」である。

ドキュメンタリー動画では現地の小学生が震災当日の状況を話しているシーンもあり、同校児童は改めて震災のもたらした現実を認識した。

授業の最後には児童たち全員に色紙が配られて、広田町のかたを思いながら絵も入れて感想を書いてもらった。この色紙を後日陸前高田市広田町に持っていき現地の小学生に返事を書いてもらい、色紙を数枚重ね合わせて一冊の本(ミツメルBook)を作成する予定である。

色紙には、「みんなで力を合わせて乗り越えよう。わたしたちにできることを全力でやります」など小学生らしい素直な思いが絵とともに書かれていた。

授業を担当した三井俊介さんは「今日聞いたことをまずは家に帰ってみんなのお父さん、お母さんに話してほしい。誰かに伝えることもみんなにできることの一つだよ」と述べた。

最後に75人の児童それぞれに書いてもらった色紙の中から一枚紹介したい。

「広田町のみなさん、こんにちは。3月11日の地震のときはわたしは勉強中でした。わたしは地震のときはとてもこわかったです。でも、広田町のかたはもっとこわかったと思います。地震にもおそわれて、つなみにもおそわれた。そして、いまはふっきゅう作業に取り組んでいます。今はふっきゅう作業のために一日に何歩も何歩もふっきゅうしています。でも、広田町のみんなの「早くもとの生活を取りもどしたい。早く早く。」と思っているのも分かっていますが一日に、また一歩、また一歩を大切にしてふっきゅうをいっしょにしましょう。そして、毎日を悲しくすごすのではなくて毎日を楽しく明るくいっしょにすごしましょう。笑顔を大切にして生きていきましょう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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(オルタナS 池田真隆)
備考URL
稲城市立平尾小学校