大学生のときに初めて訪れた海外はベトナムだった。学校に行けず、その機会すら得られないストリートチルドレンに衝撃を受け、何もできなかった自分の無力さに涙を流したと、藤岡さんは当時を振り返る。
「ベトナムを訪れた当時は、何もできないながらも子どもたちと一緒になって遊んだり、簡単な勉強を教えたりしていました。新しいことを知るにつれ、子どもたちの瞳がキラキラと輝いてきて、その目がいまでも忘れられないんです。こうした子どもたちのために自分にできることはないかと思ったのが、いまの活動に至る最初のきっかけでした」
藤岡さんは5年間、日本で教職に就き、現職参加制度を利用して青年海外協力隊へと応募した。コロンビアの配属先に着任してから1年が経ち、先生と一緒に授業計画を立てながら、自らも教鞭をとっている。また、先生たちの授業の質を向上させるため、お互いの授業を研究材料とした公開授業も導入し始めている。
■計画通りに進まないコロンビア教育